被災地の子どもたちに笑顔を

おでかけプログラム

小国からの咲顔(おぐにからのえがお)

福島っ子サマーキャンプ2013

実施期間 08月04日(日) 〜 08月18日(日)
参加者数 合計54人(内子どもの人数 49人)
主な行先 スターフォーレスト御園(愛知県北設楽郡東栄町)、ひだ舟山スノーリゾートアルコピア自然休養村(岐阜県高山市)、福崎バンガロー村(岐阜県中津川市)
協力者 後援:高山市教育委員会、高山市、中津川市、中津川市教育委員会、愛知県、愛知県教育委員会、福島県、福島県教育委員会、福島県市長会、福島県町村会、福島県伊達市、福島県伊達市教育委員会、中日新聞社、朝日新聞社 協力:スターフォレスト御園、東栄町交流促進センター、千代姫荘、和太鼓志多ら、高山市久々野支所、くぐの観光協会、ひだ舟山スノーリゾートアルコピア、舟山バス、加子母総合事務所、中島工務店、福崎バンガロー村、名古屋城東ライオンズクラブ、国際ソロプチミスト愛知ガーデニア、あぐりん村、(有)マルトー食品

【実施日程】  【内容】
8月6日(火) 福島県出発・高山市到着・オープニング
  7日(水) じゃぶじゃぶ洗濯・駄菓子屋さん・紙飛行機作り
  8日(木) 地域交流プログラム(山菜採り、民芸品作り/すずらん大根収穫)
  9日(金) ひまわり園開園・セレモニー・スイカ割り
  10日(土) 流しそうめん・木工教室/竹細工
  11日(日) 中日ドラゴンズ試合観戦
  12日(月) じゃぶじゃぶ洗濯・青空美容室
  13日(火) 高山市出発・中津川市到着
  14日(水) 運動会
  15日(木) じゃぶじゃぶ洗濯・川遊び・野菜収穫体験
  16日(金) トマト収穫体験・カレー作り・加子母祭り
  17日(土) 大掃除・川遊び・フィナーレ
  18日(日) 中津川市出発・福島県到着

よかったことは、自然の中で思いっきり遊べる環境を作ってあげることが出来たことです。プログラムとしては、川遊びや野菜収穫体験、運動会等、野外活動を多く取り入れました。その他にも、子どもたちが自由に虫取りや野球や水遊びができるように道具を揃えておき、ごはん前の空いている時間や早起きをして遊ぶ時間等フリー時間を利用して、子どもたちは好きな遊びをして各々楽しんでいました。また、地域の文化に触れる活動として、高山市の子どもたちと交流を行いました。飛騨・高山の特産品である「さるぼぼ」を高山市の子どもたちが作り、福島県の特産品である「あかべこ」を福島県の子どもたちが作り、最後はお互いの作品を交換し合いました。この「さるぼぼ」と「あかべこ」は子どもの健康を願う玩具であるという共通の特産品であり、それぞれの特産品を交換することでお互いの地域の文化に親しみ、また自分たちの文化についても関心を深めることができました。 また、キャンプでは「子どもリーダー」を作り、"自分たちで楽しいキャンプを作るためにはどうしたらいいのか"ということを考えながら生活をしていきました。ホームシックにかかった同じ班の友達を慰め、励まし、班の仲間が困っている時は声を掛け合うなど、"自分たちで出来ることは自分たちで行う"ことによって、協調性や仲間の大切さ、そして班をまとめる大変さやリーダーをサポートする大切さを知ることが出来るキャンプとなりました。 今回のキャンプを通して、「ノートにいつも小さな字を書いていましたが、枠にはみ出すくらい大きな自信を持った字を書くようになりました」「キャンプでカレー作りをしたことをきっかけに、家でも食事を作る手伝いを積極的にするようになりました」という声や「自分の事は自分ですると言って、今まで甘えていことを自分でするようになりました」などの声を保護者から聞くことが出来ました。


豊かな自然に囲まれた環境での保養キャンプで子ども達は全身を使って感情を表現しているようでした。このことは、日頃制限があるなかで生活をしている子ども達にとって、ストレスを発散する良い機会になったのではないかと思います。また、工作や地域の伝統文化に触れる活動を通して子ども達は学びや発見を深め、感性をより豊かにすることができたと思います。改めて子ども達自身がキャンプを楽しみ、必要としていることを感じました。今後は、子ども達が普段福島県で生活する中で心の中に押し込めている「外で思いきり遊びたい」という想いに寄り添うと同時に、日々変わりゆく子ども達の身体面、精神面にも十分配慮していきたいです。各家庭とは大きく違った環境の中での長期に渡る保養キャンプを行うに際して、子ども達が規則正しい生活リズムを保ち、より保養の効果を高めていくために子ども一人ひとりの個別性を重視し、対応できるようにすることが大切だと考えています。また、企画面では子ども達が主体となりより強調性や社会性とともに、自主性を身に付けることができるようにしていきたいと思います。チェルノブイリの原子力発電所における爆発事故後の研究により、年間30~40日間放射線量の低い地域で生活することで、最悪の事態を避けることができると科学的に証明されています。そのため、今後春・夏・冬の休暇を利用し年間で計40日の保養キャンプの実施を計画し準備に取り組んでいます。また、一人でも多くの子ども達や保護者が参加できるように規模の拡大を目指し、各保養キャンプにて100名の受け入れを実現させていきます。

福島っ子サマーキャンプ2013の様子 福島っ子サマーキャンプ2013の様子 福島っ子サマーキャンプ2013の様子

子どもたちの声

子どもたちは、キャンプ期間中に福島では体験することが難しい川遊びや虫取りができたことが何より楽しかったと話していました。
2週間という長い期間のキャンプでしたが、「短い!」「もっと遊びたいから、帰りたくない!」といい、「家に帰ってもつまらない」「やっぱり、もっとあそびたい」という子どもたちの言葉から、福島での生活に対する子どもたちの本音が見えてきました。また、「中学生になっても、高校生になってもこのキャンプに参加したい!」という子どもたちの声もあり、自分たちのために頑張ってくれているスタッフをみて、自分もスタッフとしてキャンプを作っていきたいという子どもの声もありました。

その他参加者の声

子どもたちの保護者も4名参加していました。福島では体験することが難しい川遊びや虫取り、収穫体験をして楽しそうに活動をしている子どもたちを見ていると、本当にキャンプに来てよかったと話していました。また、子どもたちがキャンプを通して成長していく姿をみて、保養キャンプだけでなく、人間教育という面も踏まえ、今後もこのキャンプに参加したいので、ぜひ継続してほしいという声を頂きました。子どもたちが2週間共同生活をし、他の子どもたちと関わるなかで、仲間を大切にする気持ちや自分の意見もきちんと伝える勇気、協調性の大切さを学ぶことが出来て、キャンプから帰った後も子どもが積極的に手伝いをしていると報告を頂きました。

期間中の子どもたちの様子

キャンプ中、川遊びを行いました。水をかけあったり、流れに乗って流されたりしている子がいたり、生き物が好きな子がとても多かったので魚やカニを一生懸命探している子も多くいました。どちらも普段福島県ではできないことなので子どもたちは本当に楽しんでおり、とてもいい笑顔がみられました。キャンプの後半では食事はすべて自炊をしました。手伝いをしてくれる子が本当に多くいましたし、大好きな食事隊のスタッフが作ってくれるということもあってかたくさん食べてくれる子が多かったです。嫌いなものや野菜なども「少しだけ食べるね。」といって努力している子も見受けられました。加子母に滞在した時に、加子母の方々への感謝の気持ちを込めて祭りを行いました。班ごとにお店を出し、どの班も自分たちの班に一番多くお客さんが来るようにとめいっぱい声を張り上げ客引きを頑張っていました。お金のやり取りを担当した子はあまりない体験にとても嬉しそうで、良い経験になったのではないかと思います。

担当者の感想

この度は、福島っ子2013年サマーキャンプに、ご支援頂き、ありがとうございました。私は、事前説明会や送り出し支援を中心に引率や保護者さんとの連絡を担当させて頂きました。共同主催の愛チカラさんとの連携も、大切な役割でした。送り出し支援と受け入れ支援のパイプ役となり、主に送り出し側の子どもたちの保護者のケアに最善を尽くしました。結果、保護者のみなさま、子どもたちの要望を反映させることが一定できたキャンプとなっていたと思います。キャンプが始まり、一番最初の仕事となる「引率」では、体調が悪くなってしまったお子様のケアや、休憩時のバスを降りてからの移動などは、細心の注意をはらいました。長時間のバスでの移動でしたので、レクリエーションやDVD等をかけて、なるべく子どもたちが飽きないように努めました。期間中には、保護者さまが不安にならないよう、質問等あった時には丁寧に応対させて頂きました。子どもたちは、その地域での環境やイベントを思う存分楽しみ、今年も沢山の笑顔がキラキラと輝いてました。川遊びなどで、沢山日焼けをし、帰りの肌の色の違いには嬉しさを感じました。まだまだ、福島では思いきり遊べる環境ではない中、保養の大切さを痛感し、これからも継続していけることを心より願っているところです。

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