被災地の子どもたちに笑顔を

おでかけプログラム

ふくふくあそびマルシェ実行委員会

~福島の子ども達にのびのび遊べる夏休みを~ 「ふくふくあそびマルシェ」

実施期間 08月01日(木) 〜 10月07日(月)
参加者数 合計11人(内子どもの人数 6人)
主な行先 福岡県太宰府市、糸島市、福岡市
協力者 ボランティア団体ウォローズ福岡、おおた歯科クリニック、いとしま法律事務所、NPO法人アートのたね、Soundbird、東日本大震災被災者支援ふくおか市民ネットワーク、チーム飯塚、NPO法人新町なみえ、NPO法人福岡被災地前進支援、牟田アトリエ、㈱毎日メディアクリエイツセーフティーサポート事業部、太宰府市、太宰府教育委員会

【実施日程】   
8月1日(木)
オリエンテーションおよび歓迎会
福岡ボランティアメンバーによる1品持ち寄りの夕食会開催。
メンバー紹介や旅程の説明(オリエンテーション)も同時に実施。
参加者とボランティアメンバーによる、震災当初から今に至るまでの経過や状況など、情報交換を行う。


8月2日(金)
音楽のワークショップ
いわき市出身のアーティストによる「歌」のワークショップ。
子供達も気軽に謳える簡単な歌から始まり、最後は全員で合唱を行い、運動とは違った汗を体感する。
竹パン炭焼き(昼食)
生地を竹に巻き付けて、それを自分で炭焼きをして焼きあがったパンが自分の昼食になりました。
子供達が率先して焼く事を引き受けてくれました。
木鷽絵付け体験教室
九州、太宰府の伝統工芸品「木鷽」に、色を付ける体験工房を開催。
各自、お手本を見ながら好きなように色を付けて行きました。
出来上がった作品は、記念にお持ち帰りいただきました。
昔遊び体験教室
竹トンボ、竹馬、ベーゴマなど、昭和の時代に当たり前だった子供達の遊びを、大人も童心に帰って子供達と一緒に楽しみました。
竹トンボは、ボランティアメンバー有志の手作りで、希望する子供達にプレゼントしました。
野球観戦
ソフトバンクホークスVS西武ライオンズの試合観戦。
時間の都合上、途中までの観戦でしたが、福岡独特の野球観戦スタイルを楽しんでいただきました。


8月3日(土)
そうめん流し(昼食)
子供達が自ら考え、行動して、そうめん流しの準備を行いました。
大人は手を出さず、知恵も出さず、力仕事だけお手伝い。
試行錯誤を繰り返しながら、スムーズにそうめんが流れるセットを組み上げました。
自然工作教室
どんぐりやまつぼっくりを使った自然工作教室を開催。
講師に道具の使い方を教わりながら、子供達がそれぞれに夢中になって作品を創り上げていました。
夜の自然観察
大宰府天満宮の裏山にて、夜の自然観察を行いました。
様々は昆虫や生物など、普段はじっくり見る事が無い生き物、山の夜の姿などを、講師のレクチャーを聞きながら散策しました。


8月4日(日)
社会科見学(塩工場見学班とアロマ工房体験班)
あいにくの雨天であったため、川遊び(白糸の滝)は中止として、地元糸島の名物「塩」工場を訪れました。
また、翌日訪問予定だった「アロマ工房」へ希望者が参加し、それぞれに有意義な時間を伸び伸びと楽しみました。


8月5日(月)
野菜収穫および発送作業体験
糸島から福島へ、定期的に野菜の寄附をしている「しましまプロジェクト」さんの圃場へお邪魔し、野菜収穫から発送までの作業を全員で体験&お手伝いしました。
海遊び
外で思うように遊べない地域である事から、海遊びはもってのほか。
参加者の皆さんが一番楽しみにしていた海遊びは、朝から晴天に恵まれて、親子そろって海遊び&BBQを楽しまれました。
参加した子供の中には、海が初めての子供もいました。


8月6日(火)
参加者交流会
この企画に賛同、協賛くださった方、ボランティア参加の方と、福島の方々との交流会を行いました。
交流会といっても、堅苦しいものではなく、ボランティア参加者も子連れで参加するなど、親戚が一同に集まった宴会のように和やかに進みました。
福島の現状を参加者の代表者が福岡の人達へお話しくださり、報道でははかなか知る事が出来ない実情、直面している課題や悩みなど、今後の私達の活動の参考になる重要なお話しをいただけました。
また、会期中に撮影した写真などをボランティアスタッフが急ピッチで映像加工をして、この一週間の企画を全員で振り返りながら楽しみました。


福島から参加いただいた総勢4世帯11名の方々に、震災前まであった「当たり前」を、短い時間ではありましたが堪能して頂けました。
また、企画を周知する事で、実行する事で、福岡のより多くの人達に、今福島が抱える多くの課題や実情を、日本全体の問題である意識を醸成する、良い機会の創出に繋がっていると感じています。
更に、このような企画を小さくても継続していくことが、震災に対する意識の風化を防ぎ、遠く離れた地域の問題も身近に感じられるきっかけ作りの場である事も再認識しています。
ボランティア参加のスタッフも、今までとはより違った視点と意識をもって、今後の様々な活動現場に経験を活かしていけると確信しています。

元々、継続していく事をコンセプトの柱としてスタートした企画ですので、第二回を目指して再出発する予定です。
今回ご参加いただいた方とのご縁を大切にして、顔が見える関係を更に太く深く繋いで行けるよう、企画の振り返りと反省を確実に行い、次回は更に良い企画へと発展させていける体制作りを目指しています。
また、今回は福島の知られざる実情や課題、悩みなど多くの事実を垣間見る事となりましたが、私達が今後は福岡でのスピーカーとなって、この企画を続ける事を通して、より多くの人達に現実を知って頂きながら、情報の共有を図っていけると思います。
更に、こうした経験を通して、私達が住む福岡でも、当たり前にある日常生活の中に埋もれた課題などを直視して解決に挑むことができるような環境に繋げられるような活動を描いて行きたいと考えています。

~福島の子ども達にのびのび遊べる夏休みを~ 「ふくふくあそびマルシェ」の様子 ~福島の子ども達にのびのび遊べる夏休みを~ 「ふくふくあそびマルシェ」の様子 ~福島の子ども達にのびのび遊べる夏休みを~ 「ふくふくあそびマルシェ」の様子

子どもたちの声

今回の参加者の一人が道端に生えている「ねこじゃらし」を見て
母親に「触っていい?」と尋ねていたのが印象的でした。
また、自宅に植えているブルーベリーは、毎年たわわに実るのに、口にする事ができない状況。
その中で、今回有機野菜を販売するお店で新鮮なブルーベリーを口にし、
「久しぶりに食べた」と喜ぶ様子が見られました。
日々の生活の中で、震災以降変化してしまった事を垣間見たように感じます。
また、今回は感想を絵で表現してくれた子ども達が多く、
海や一緒に遊んだボランティアスタッフの顔、スイカ割りのスイカなど、
各々の楽しかった思い出の絵を残してくれました。

その他参加者の声

この企画にボランティア参加したスタッフの殆どが、
福島での現在の状況や環境などを初めて知る機会になった、と感じています。
また、子供達が伸び伸び遊ぶ姿を目の当たりにし、
もっと何か出来る事は無いか、と模索するスタッフも居ました。
今後も、もっと福島との交流を深めながら、正しい情報と声をより多くの人に届けられたら、
という想いが参加者内でも意識の醸成が出来て行った様子です。

期間中の子どもたちの様子

最初は見ず知らずの土地と人達に、緊張気味の様子でしたが、
地元福岡の子供達の元気もあって、すぐに仲良し友達となり元気に駆け回っていました。
九州は東北と違って暑さが厳しい為、時折暑さに疲れが出てしまう様子も見受けられましたが、
ボランティアスタッフのサポートや、拘束しないプログラム体制により、
子供達自身のペースで楽しむことが出来ていました。
また、海遊びではボランティアスタッフとも友達のように元気に
遊びまわるなど、日頃できなかった事を存分に発揮して伸び伸び活動している様子が見受けられました。

担当者の感想

の度は、プレジデント基金のお力添えを頂きました事を、謹んで御礼申し上げます。
この場をお借りして、当日福岡までお越しくださった日本NPOセンターの吉田様はじめ、
基金の運営全般にご尽力されている日本NPOセンターの皆々様へ、
深く御礼申し上げます。また、基金へのご紹介をくださったJCN橋本様、津賀様へ感謝申し上げます。
そして、基金を創設くださったカルロス・ゴーン社長、日産自動車㈱の皆様、
本当にありがとうございます。

おかげさまで、事故もトラブルもなく、無事に会期を終了する事ができました。
何より、福島から参加した親子の皆様が、日頃なかなか体感する事ができなかった空間を、
短期間ですが創出できた事、子供達の笑顔がたくさん溢れていた事が、私達ボランティアスタッフにとっても、
とても大きな糧とエネルギーになっております。
一人の力では出来る事は僅かかもしれませんが、こうして多くの方々のお力をお借りして、
このような企画を実践する事ができ、今後の活動への大きなステップを踏み出したと考えております。
実行委員のメンバー一同も、不慣れな企画運営から携わり、助成プログラム申請から報告まで、
一貫して経験する事ができた事は、今後の活動の参考になりました。
福島の方々とのご縁をこれからも更に温めていき、この企画の第二回開催へと、想いを繋げていきます。

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