アートがもつ様々な力(垣根を横断する、多様な視点で他者と共に歩む、想像力や創造力を育む)をとおして、子どもたちが生活に必要な感覚を養い、子どもたち同士、子どもと支える大人がお互いを尊重しあうことで、施設や地域が活性化していくことを目的とする。
東日本大震災から7年目を迎え、復興住宅の整備により仮設住宅が撤去される地域がある一方で、整備がなかなか進まずにいる地域があり、復興の格差、文化の格差が激しくなっている。環境が落ち着いてきたところでは、貧困問題など他の課題が顕在化している。
東北に根差したアーティストが多数所属しているNPOとして、アートを通して今後も長く続く復興への道のりを共に考え、共に歩んでいきたいと考え、宮城県内の3施設(学校や児童館など)を拠点とし、施設や地域の課題をサポートする「課題解決型」のアートプログラムを作成、複数回(3回程度)の実施を行なう。また、前年度に関わりを持った施設とのつながりも継続していく。
それぞれ異なる地域での児童館での実施を終えて、各地域の復興の進み具合や抱えている課題を改めて把握できた。事業を通して、子ども達の真剣な表情やたくさんの笑顔が見られ、また私たちにも素敵な出会いやつながりができたことを嬉しく思う。周囲の大人とアーティストが一緒になって子ども達や地域のことを考えるこの機会を、今後も大切にしていきたい。