被災地の子どもたちに笑顔を

あそびプラスOne

仙台市寺岡児童センター

深めよう親子の絆 親子で野菜を育てよう 第1回「苗植え」第2回「収穫祭」
特定非営利活動法人 子育て支援アシスト.エフワン 

開催日時 平成25年05月18日(土) 9:00 〜 16:00
開催場所 石巻市ふれあい農園
参加人数 子ども 16人  大人 12人  スタッフ・協力 10人

第1回(5月18日)                                       
東日本大震災の仮設住宅で生活している人たちを対象にした「石巻市ふれあい市民農園」に貸切バスで行き、農園の人たちのお世話を受けてサトイモとサツマイモの苗の植え付けをして来ました。始めに農園の代表の方からサトイモの種芋とサツマイモ苗の植え付け方を教えてもらい、親子で植え付けを体験しました。その後、農園の人から津波の時の様子を話してもらい、子どもたちからの質問にも答えてもらいました。お昼には農園の方々の作ってくださったホタテの味噌汁をごちそうになり、一緒に食べることによって会話もはずんで和やかに交流してきました。帰りには日和山公園に行き、一緒に参加した寺岡小学校PTA会長の説明を受けながら被災地の様子を見下ろし、すっかり焼けただれてしまった門脇小学校旧校舎を見学しました。その後、震災後いち早く工場を再開した白謙蒲鉾工場を見学して帰りました。天候にも恵まれ、親子で楽しく過ごすことができた一日でした。                 
10月5日に第2回を行いました。

深めよう親子の絆 親子で野菜を育てよう 第1回「苗植え」第2回「収穫祭」の様子 深めよう親子の絆 親子で野菜を育てよう 第1回「苗植え」第2回「収穫祭」の様子 深めよう親子の絆 親子で野菜を育てよう 第1回「苗植え」第2回「収穫祭」の様子

子どもたちや利用者の声

アンケートから)
・被災地においての体験で、目にするもの、耳にするものを肌で感じることができてよかったです。子どもと一緒に参加することで、子どもに伝えられる事柄がたくさんありました。子育て世代の私達がこれからを担う子どもたちにいろいろなことを感じてもらうことはとても大切なことだと改めて感じました。
 ・被災地の様子をもっと子どもたちに学ばせるべきだと思って参加しました。被災地の方の生の声を聞き、被災地の様子を子どもたちの記憶に止めることが未来への防災教育になるのだと思います。                            
・大人は被災の状況を見てためになったが、小さい子にはまだ早いかな、と思うところもありました。それは私達がのちに伝えられればと思います。         
・親子で苗を植えてとても楽しかった。石巻の人と話ができて良かったです。  
・バスの中でも説明やゲームがあって楽しかった。                   

児童館の担当者の感想

 子どもたちが被災地の様子を直接自分の目で見て、被災者からの体験を聞き、質問をしたり感想を話したりして心の交流をすることができたらという願いをもって企画しました。期待していた高学年児童の参加は0で、ほとんど低学年の申込だったのでねらいの達成は難しいかなと心配しました。しかし、1回目、2回目と引率するなかで、親子の会話やつぶやきの中に子どもなりに感じとっていることを知ることができました。ふれあい農園の方々には約5カ月間の野菜栽培で大変な苦労をかけたのですが、とても喜んで迎えて下さり、植え付けも収穫も容易にできるように前もって準備しておいてくださいました。農園のリーダーの方々、北上経営総合研究所の方々のご配慮に深く感謝する次第です。

児童館の担当者の感想

 児童館のような予算のないところでは、子どもたちのためにと思っても実現不可能な企画でした。今回、日産プレジデント基金「あそびプラス0neプログラム」によってその夢が実現し、しかも2つのNPOさんの橋渡しによって被災地の方々との心の交流も行うことができたことは本当にありがたいことです。当児童センターに通う放課後児童クラブの子どもたちは休日でも親子でふれあう機会が少ない者が多く見られます。そのような子どもたちにできるだけ多く参加させようと考え、「深めよう親子の絆事業」として児童クラブの保護者を中心にして働きかけてきましたが、始めは参加者が集まりませんでした。しかし、同じ地域で活躍する子育て支援NPOのアシスト・エフワンさんが入ってもらうことで次第に参加者が増えてきました。他の機関との交渉や予算面の折衝などの経験は、これまでの児童館職員にはなかったことです。この面をカバーしていただく点でも、中間にNPO等に入っていただく方式は大変ありがたいものでした。

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